木材同士をくっつける接着剤の選び方

木材同士をくっつけることは木工用接着剤が各社より販売されていますが、瞬間接着剤、水性接着剤、エポキシ接着剤など様々な接着剤が得意としています。ですので、今回紹介するポイントなどを参考に用途や使い勝手などに応じて接着剤を選んでください。

接着剤選びのポイント

同じ種類の接着剤でも向き不向きがあります。例えば瞬間接着剤は商品ごとに粘度が違います。木材は多孔質材と呼ばれるように、目には見えないほどの小さな穴がたくさんあいています。水のように粘度の低い接着剤はしみ込んでしまい、表面に接着剤が残らないのでくっつけにくくなります。ですので、接着剤を選ぶときは粘度の高い接着剤を選びましょう。

粘度の違いによるしみ込み方の比較

屋外など、水にぬれるところに置くものを作る場合は注意

屋外など、水にぬれるところに置くものを作る場合は接着剤が限定されます。
基本的に接着剤は固まった後も水にぬれることは苦手です。大半の接着剤は水にぬれ続けるとはがれてしまう可能性があるため使用しない方がいいと言えます。では、どのような接着剤を選ぶのが良いのか、ここでは2つ紹介します。

・エポキシ接着剤
エポキシ接着剤は基本的には水に強く、雨風にあたる屋外に置くものにも使うことができます。
2つで1つな接着剤でも紹介したように、エポキシ接着剤は成分のエポキシ樹脂の種類、硬化剤の成分や組み合わせにより様々な特徴を持たせています。ですので、中には合わないものもあるので注意書きなどはよく読んで選んでください。

・使えることをアピールしている接着剤
接着剤には同じ種類の中でも雨風にあたるものには使うことのできない接着剤もあります。そのため雨風にあたるものにも使えるように作られた商品が各社から販売されています。このような接着剤にはパッケージや説明に「屋外のものに使用可能」や「雨、湿気に強い」などと書かれていることが多いので、そのような接着剤を選びましょう。

※どちらの接着剤も常に水に浸かるものに使用するとはがれてしまう可能性があります。

接着剤だけではくっつけられない場合も

接着剤はくっつけるもの同士の表面だけで力を発揮するため、負荷がかかるものや大きく重いものに使うとはがれてしまう可能性があります。
いすや台座などを作るときは釘やビス、金具などを使うか、継手(組み手)などを使ってください。これらと合わせて接着剤を使うとさらに強度がアップします。

接着剤でくっつけるときのポイント

・くっつける前の処理はしっかりと
接着剤でくっつけるときは必ずくっつける面の汚れなどをしっかり取り除いてください。木材は切るなどの加工で出る木くずが残っている場合があるのでしっかり取り除いてください。また、湿り気が残っているとしっかりくっつかないので、よく乾燥させてからくっつけてください。

・表面を荒らすと接着力アップ
くっつける面を紙やすりなどで荒らすことでそこに接着剤が入り込んで固まる(アンカー効果)ことにより接着力をアップさせることができます。

・接着剤が完全に固まるまでは水などが入らないように注意
水に強い接着剤でも固まる前に接着剤に水などが混ざってしまうとうまく固まらない(硬化不良を起こす)ことがあります。

・細い木材や薄い木材同士をくっつける場合は注意
細い木材や薄い木材同士の広い面を接着剤でくっつけると接着剤の硬化収縮(固まると縮む)により反ってしまう場合があります。特に水性接着剤は収縮が大きく反りやすいので、使う場合は薄く均等に塗った上で固まるまで固定具などで圧締(貼り合わせたものを押さえて固定する)してください。

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